介護本だけどビジネス書「子育てとばして介護かよ」
以前より人を動かす魔術師だと感じていた友人であり仕事でもお世話になっている島影真奈美さんがご自身が経験した介護の経験を綴られた本「子育てとばして介護かよ」。
早くに献本いただき拝読していたのですが、ご紹介するのが遅くなってしまいました。
結論はタイトル通り、介護に悩む人にはもちろんのこと、上司や部下に挟まれてどうすることもできなくなっている中間管理職の人に、激しくおすすめしたい本でした!
やっかいな30~40代の男性を動かしていた 著者 島影真奈美さん
島影真奈美さんとは10年以上のお付き合い。編集者の島影さんには古くは扶桑社のESSEの取材でお世話になったりしていました。その後、一緒にハードロックのライブに行ったり、震災復興応援の活動をしたりと個人的なお付き合いも続いています。
そのような中で私がいつも「観察」するように島影さんを見続けていたのは、人を動かす術。大きなイベントを主催されているときなども、同世代の男性を上手に動かしていらしたことです。
30~40代の男性というのは、社会に出てある程度の経験も積んでいるので多かれ少なかれプライドがあります。(←決して悪いことではない)
そんな男性に真正面から「こうしたほうがいいよ」なんて言おうもんなら、「生意気な女」と反発が先に立ち、動かすことができません。
そこを島影さんは、動かしてると見せずに上手に上手に動かすのですよ。それも大量の男性を。相手は動かされていると気づいていないうちに。
義理のご両親が相次いで認知症に
そんな島影さんの今の境遇が、旦那様のご両親が相次いで認知症に。
私も昔、一緒に暮らしていた祖母が認知症を患っていました。それを診ていた私の実母(母にとっては義理の母)の様子を見てきていたので、苦労が計り知れないものだということは知っています。
それが島影さんの場合は、義理のご両親が相次いで認知症になられるという状況で、旦那様はもちろんですが、義理の娘となる島影さんはさぞ大変なことでしょう。
今回の本「子育てとばして介護かよ」は、島影さんが体験している最中の介護について面白おかしく(というと失礼ですが)、紹介されている内容となっています。
なぜ私が中間管理職にすすめたい本と言うか
義理のご両親だから真正面からぶるかることはできません。
でも認知症を患っていらっしゃるから、より安全な方向へ導いてあげなければなりません。
その難しい環境の中にいる島影さんが、私がいままで感じていた島影さんの手腕が発揮されていると思うのです。
島影さんがとられている行動を私なりにまとめてみると
・相手のキャラクターと行動特性を把握する
・その相手にとってメリットとなることを提示する
この2つが軸になっています。
その中でもある程度の距離をおき客観的に見ることを忘れず、またときには演じることもして、動かしづらい関係である人を上手に動かしているのが島影さんではないでしょうか。
これはまさに仕事での人間関係にも言えること。
だからこそ、本著は介護に悩んでいる人だけでなく、会社で上司や部下の間に挟まれている中間管理職の人にもおすすめしたいと思った次第です。
島影さん、これからもさまざまな事件が起こってくるかと思います。でも貴女ならどんな境遇でも乗り越えてしまうと確信しております。
ただししんどいと感じたときは連絡ください。WHITE SNAKE聴きながら美味しいものを食べましょう!
2月15日(土)下北沢B&Bで介護に関するトークイベント
今回ご紹介した島影真奈美さんと、これまた10年ほど前に友人の紹介で知り合いとなった永峰英太郎さん(著:認知症の親と「成年後見人」)、もうお一方青山ゆずこさん(著:ばーちゃんがゴリラになっちゃった。: 祖父母そろって認知症)の3名のトークイベントが開催されますよ。
詳細はB&Bのこちらのページをご覧ください。